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フリーランスの人の帰化申請は難しい?

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フリーランスの場合「帰化申請は難しい」とよく言われます。会社員の方と比較すると用意する書類が多くなり、見られるポイントも多くなります。特に、「生活が安定している」という部分については事業の業績によります。また、ビジネスが法令順守をしているかは必ず審査されます。今回はフリーランスの方の帰化申請が難しいと言われる理由について、ご説明いたします。

フリーランスの方の帰化申請が難しいと言われる理由

フリーランスってどういう人?

フリーランスとは、会社に勤めずに自分自身で案件ごとに仕事を取りながら生計を立てる人のことを言います。
開業届をすることで税務区分上で「個人事業主」に該当することになります。
外国籍の方でフリーランスの場合、ITエンジニアなどが該当してくるのではないでしょうか。

「在留状況」については、まず、フリーランスで生活することができる在留資格を持っているかということを確認しなければなりません。身分系の在留資格(配偶者ビザや永住者の場合)は、フリーランスであっても問題ありません。一方で『技術・人文知識・国際業務』の場合などは、日本にある企業と契約関係があることが前提のため、継続的に業務委託契約などの契約書を交わし、それに基づいて仕事をしている状態でなければなりません。ただし、人を雇ってまで活動をしている場合は『経営・管理』ビザを取得したほうが望ましい場合も多く、この場合は、帰化申請の前にビザの切り替えをするように、法務局から求められる場合もあります。

フリーランスの帰化申請が難しい理由

フリーランスの方の帰化申請が難しいと言われる理由を、帰化申請が許可されるために必要な要件の面から確認してみましょう。帰化申請で審査される主なポイントは以下の7つです。

帰化申請の7つのポイント
  1. 引き続き5年以上日本に住所を有すること
  2. 20歳以上で本国法によって能力を有すること
  3. 素行が善良であること
  4. お金の面で生活に心配がないこと
  5. 日本国籍の取得によって、母国の国籍を離脱できること
  6. テロリストや反社会的勢力ではない
  7. 日本語能力に問題が無いこと

帰化申請の審査では、上記の7ポイントについて見られますが、フリーランスの方で特に審査を複雑にしているのが「③素行が善良であること」、「④お金の面で生活に心配がないこと」が該当します。
③④では、安定した収入、税金や年金に滞納が無い、日本の法律をきちんと守っているか等、ビジネスの面から審査されることになります。

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安定した収入、税金や年金に滞納が無い、日本の法律をきちんと守っている、という点についての審査は個人のことだけではなく、ビジネス自体(=収入源)についても審査をします。具体的には、事業の業績が好調化、きちんと納税しているか、社会保険に加入しているか、法令順守をしているか、また、経営が安定しているかを審査をします。

社会保険について

日本では、会社に勤めていると給料から社会保険(厚生年金、健康保険)が天引きされています。一方、フリーランスの場合は「国民年金」「国民健康保険」に加入・支払いを行い、また住民税についても意識して納める必要があります。もし滞納している場合は、しっかり支払っておきましょう。

基本的には1年分の納付が確認できれば問題ありませんが、審査官が支払いについて疑義を抱いたを感じた場合は直近2年分の納付書の提示を求められる場合もあります。

納税について

フリーランスの場合、会社員と違って住民税所得税は自ら支払わなければなりません。会社員の場合、給料から天引きされている場合があり、この場合は未納の心配は必要ありません。
フリーランスの場合、確定申告をします。それから税金を支払うことになります。そして支払うべき主な税金は、住民税、所得税、事業税、消費税です。税金に関しては、場合によっては過去3年分の納税証明書を提出します。その他、日本の法律で定められている税金は基本的に納付義務があり、納付していない場合は脱税になるので注意してください。

完納が基本で、未納がある場合は今からでもしっかり納めるようにして下さい。

事業がうまくいっていない場合

フリーランスの場合、「売上ー経費」が「収入」となります。事業がうまくいっていない場合、「収入が十分にない」=「生活が安定していない」と判断されてしまいます。収入が安定していない場合、申請自体が受理されない場合があり、また申請受理後も経営が悪化し税金や年金を滞納するようでは、帰化が許可されない場合があります。

法令順守のポイント

フリーランスの場合、法令順守のポイントで気を付けるべき点は2点です。一つは「在留状況」について、もう一つは「事業に係る許認可の取得」についてです。

「在留状況」については、前述の通り、「フリーランス」としての活動内容が「在留資格」の範囲内であるかどうかを満たしているということがそもそもの前提になります。

また、当然ですが無免許の営業をしていては「法令順守」の状態とは言えません。許認可が必要な営業をしている場合は、その証明書を提出する必要があります。
代表的なものとして「古物商」「民泊」「宿泊業」「飲食業営業」などがあります。

経営者の人が必要な書類 ~税金・生活要件編~

会社勤めの人の場合は、納税の状況や収入の状況を証明するために、「住民税の課税・納税証明書」「源泉徴収票」「給与明細」「通帳のコピー」など非常にシンプルでしたが、経営者の場合に必要になる資料はかなり増えます。
以下は、必要になる書類の一例です。

必要になる会社の書類(税金・生活要件)

・確定申告書(直近2~3年分)
・所得税の納税証明書(同上)
・個人事業税の納税証明書(同上)
・消費税の納税証明書( 同上)
・住民税の課税・納税証明書(1年分)
・社会保険の領収書(2年分)
・許認可の取得証明書
・営業許可証 等

必要になる個人の書類(税金・生活要件)

・課税・納税証明書
・源泉徴収票(自分の分)
・確定申告書 等
・通帳のコピー・残高証明書

※あくまで一例です。
※上記は、税金・生活要件の分のみです。

フリーランスの場合は、事業の状況に合わせて必要な書類も変わってくるため、事前に法務局か帰化の専門家に何が必要かをしっかりと確認しておく必要があります。
また、上記は収入についてや納税状況について証明する分だけであり、上記以外にも母国の書類(自分自身についてを証明する書類)や、日本での住所についての書類、その他にも必要な書類が多数あります。

ただでさえ、帰化申請に必要になる書類は複雑ですが、フリーランスの方の帰化申請で必要になる書類はさらに複雑になります。

【帰化予定者必見】帰化申請の必要書類の揃え方のコツ解説

まとめ

以上、フリーランスの方の帰化申請について解説致しました。
フリーランスの方は「税金」や「年金」などを自ら納付する必要があるだけでなく、「事業の業績」やビジネスに関する「法令順守」についてもクリアしなければなりません。審査されるポイントや提出する書類についてもかなり複雑になることが理由で、帰化申請が難しいと言われています。

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東京都行政書士会所属 行政書士(登録番号:20080167) クライアントの視点を第一に、明るい笑顔と前向きな心を大切に日々業務に取り組んでおります。 <経歴> 2011年 立教大学経営学部卒業 2011〜19年 都内の菓子メーカーにて営業職として勤務 2019年 都内の行政書士事務所にて勤務 2020年 行政書士登録 2020年8月 ネクステップ行政書士事務所 開業