養子・連れ子のビザ・帰化はどうなる?

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国際結婚の相手に連れ子がいる場合や外国国籍の養子を取る場合、国籍やビザがどうなるのか気になるところですよね。家族みんなで日本に住むのに、国籍やビザのことで悩みたくはないものです。本編は、様々なケースを解説したく思います。

“養子縁組”とはそもそもどういうこと?

養子縁組の例について

養子縁組と聞くと、下記のようなことを想像される方が多いのではないでしょうか。以下は養子縁組でよくある例になります。

  1. 親戚の子供を養子にする
  2. 婿養子
  3. パートナーの連れ子を養子にする
  4. 縁があったこどもを養子に迎い入れる(里子を迎い入れる)

①はアジア圏ではよく聞く話です。また、②については最近ではだいぶ減ったものの日本では後継と養子縁組をすることもあります。
また、③については離婚や再婚が増えてきている昨今では珍しい話ではなくなりました。
④は日本ではあまり馴染みはないですが、欧米等の海外ではよく聞く話ですよね。また、実子のように子どもを養子に迎い入れたりするカップルも少しずつではありますが増えてきました。

では、なぜ「養子」にするのでしょうか?養子にすることで、法律的にどのような効果があるのでしょうか?

養子の効果

養子縁組をすることで、民法では下記のような効果が生じると定められています。

第八百九条 養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する。

民法 八百九条

「嫡出子の身分を取得する」というのは、簡単に言うと「自分の実子」と同じような関係になるということです。法律的には以下のような効果が発生します。

  • 相続権
  • 扶養の義務
  • 親権を得る(養親が親権となる)

例えば婿養子を迎えた場合、養子でなければ相続権は実子である娘にしか発生しないものが婿にも発生する効果をもたらします。

養子縁組をするには…

そもそも養子縁組には2通りのパターンがあります。「普通養子縁組」「特別養子縁組」があります。

  • 普通養子縁組:縁組の合致と届け出によって成立する縁組。実親子関係は存続する。
  • 特別養子縁組:家庭裁判の審判により成立する縁組。(できる限り実親子関係に近い関係)
    特徴は、①養子は(原則)6歳未満であること、②(養親との)離縁が原則認められないこと、③実親との関係を終了させること

外国籍の人との養子縁組は、「父の本国法」「母の本国法」の双方の法律を満たしておく必要があります(原則)。ちなみに日本では、未成年との養子縁組は届け出だけでは成立せず、基本的に家庭裁判での許可裁判を要します。もし外国人側の養子縁組で母国で裁判手続きが必要な場合は、双方でクリアをする必要があります。

パートナーの連れ子の在留資格・帰化について

養子にしない場合

パートナーに連子がいる場合、その子どもの年齢にもよりますが「扶養を受ける年齢」(義務教育中等)であれば養子縁組をしなくても「定住者」の在留資格で日本に在留することができます。
(扶養者と同居をしていなかったり、自活できるような年齢である場合は「定住者」のビザでは入国できない場合もあります。)
もしくは、日本人の配偶者の人の在留資格が就労ビザ(「技術・人文知識・国際業務」や「高度専門職」)であれば「家族滞在」「特定活動」等のビザで入国できる可能性があります。また、純粋に学生の場合は「留学」ビザで入国する方法もあります。いずれの場合にも、子どもの年齢が義務教育卒業以上の年齢になるほど在留資格の難易度は上がります。

子どもが幼い場合は、その子どもの親ときちんとした婚姻関係にあれば、「定住者」ビザ等で入国できる可能性は高いので心配はいらないでしょう。

また、一般的に帰化に関しては要件を基本的に満たす必要があります。「普通帰化」の要件には「20歳以上であること」や「生活が安定していること」があります。就職する前の子どもの場合は、自立していないことから要件を満たさない場合があります。ただし、外国人である親が日本国籍に帰化した場合は「普通帰化」の要件を満たさなくても帰化申請は可能です。(おそらく、親子一緒に帰化するパターンが多いと思います。)これは、親が許可されることで子どもは「日本人の子ども」としてみなされて要件が緩和されるからです。つまり、母子ともに帰化申請すれば問題ありません。

【参考】普通帰化の要件
  1. 住居要件 継続して5年以上日本に住所があること
  2. 能力要件 20歳以上で本国法によって能力を有すること
  3. 素行要件 素行が善良であること(税金や年金をきちんと収めて、交通違反や犯罪をおかしていないこと等)
  4. 生計要件 本人又は生計を一にする配偶者やその他の親族の資産や仕事によって安定して生活を送れること
  5. 喪失要件 日本国籍取得によって、母国の国籍を失えることができること。もしくは無国籍者
  6. 思想関係 日本政府を攻撃するような思想を持っていたり団体に属していないこと
  7. 日本語能力 日本で生活する程度で困らない以上の日本語能力があること

養子の場合

養子の場合は、「特別養子縁組」の場合は「日本人配偶者」の在留資格「普通養子縁組」の場合も「定住者」ビザでの在留が可能です。大きな違いとしては、「定住者」ビザの場合は未成年で扶養を受けていることが前提になります。
気をつけなければならないのは、「養子」にとったからといってそれだけで当然に日本での在留が認められる訳ではありません。
状況に合わせてふさわしい在留資格を選択・取得しなければなりません。

帰化の場合は、国籍法でこのように定められています。

第八条 次の各号の一に該当する外国人については、法務大臣は、その者が第五条第一項第一号、第二号及び第四号の条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。
 一 (省略)
 二 日本国民の養子で引き続き一年以上日本に住所を有し、かつ、縁組の時本国法により未成年であつたもの
 三 省略
 四 省略

国籍法 第8条2項

日本人の養子で引き続き1年以上日本に住んでいて、養子縁組時に未成年であれば簡易帰化の要件で帰化申請することができます。
これは海外で養子縁組を行い、その後大人になってから日本に入国した後に帰化する場合も含みます。

あまりないケースだとは思いますが、子どもだけ帰化を検討する場合は、養子縁組をしておくことで要件は緩和されます。

外国国籍の人(こども)を養子に取る場合の在留資格・帰化について

※これはパートナーの実子でもない場合です。例えば、パートナーの元配偶者の実子(パートナーにとっての連れ子・血縁関係のない子)や里子の場合です。

上記のように、養子の場合は、そもそも「当然に」日本に入国できるわけではありません。

6歳未満の養子であれば、定住者告示を持って在留が認められています。
「日本人、永住者、1年以上の在留資格を指定されている「定住者」の在留資格をもって在留するもの又は特別永住者に扶養を受けて生活する6歳未満の養子」

パートナーの実子ではない場合は、扶養をしなければならない理由があれば在留資格を取得できると思いますが、「ただ日本に入国したい」というような安易な理由では許可されないでしょう。

また、帰化についても日本人の親と養子縁組をすることで、「本国民の養子で引き続き一年以上日本に住所を有し、かつ、縁組の時本国法により未成年であつたもの」という条件が整えば帰化申請も可能です。

まとめ

以上、養子やパートナーの連子の場合の在留資格、帰化の条件についてご説明いたしました。
帰化も在留資格も、養子であれば当然にできるものではありません。その時の状況次第で必要な在留資格は変わってきます。その見極めはなかなか難しいので、専門家に相談した方がよいでしょう。

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