帰化には「時間がかかる」といっても、少しでも早くするコツはあるのでしょうか?帰化までに時間がかかる理由は2つです。書類収集に時間がかかるということと、審査期間が長いということです。審査期間を短縮することはできませんが、申請までの準備を効率よく行えば帰化までの時間を短くすることができます。
本編では、早く帰化するためのコツを解説します。
帰化申請の流れ
まず、帰化申請の基本的な流れを説明します。
「帰化をしよう!」と思ったら、まず法務局に相談にいきます。
法務省HPのページを見ても非常にシンプルで、何をどうしたらいいかは一切書かれていません。ちなみに、「帰化許可申請書」の見本が掲載されていますが、帰化申請の場合は「申請書」1枚提出すれば済むような話ではありません。大量の書類の準備をしなければなりません。その準備のために法務局へ相談に行くことになります。
法務局は、お住まいのエリアを管轄するところに行きます。
帰化の希望者はかなり多く、都市部の法務局は予約を取るのに1〜2ヶ月かかることもあります。
法務局では、まずあなたが帰化の要件を満たしているかのヒアリングを行い、集めなければならない書類を教えてもらえます。
帰化申請は、ビザの申請と異なり法務局の相談員の方と相談を何度も相談を行います。
基本的に、「許可の見込みがある人」だけが「申請」することになります。書類の準備が完了し申請が受理されると審査期間に入り、その後1年程度で結果が出ます。在留資格の申請と異なり、ある程度チェックが入った状況で申請が受理されることになります。
帰化申請の流れの詳細は下記でも解説しております。
帰化までにかかる時間
帰化申請では、早くても1年程度は時間がかかります。
こんなにも時間がかかる理由は、大きく分けて2つです。
- 相談〜書類収集までにかなりの時間がかかる
- 審査期間が長い
①はまず、都市部の法務局は「予約が取れない」というところも時間のかかる要因の1つになっています。加えて、集めなければならない書類がかなり膨大な量です。母国から取り寄せる書類も多くあります。これも時間のかかる理由の一つです。
そして、書類が“完璧”に集まらないとまず申請は受理されません。
②は審査期間はどんなに早くても半年、通常は1年、また審査ポイントが多いと判断された人は1年以上かかる場合もあります。
つまり、早く帰化するためには①の部分を時間をかけずに済ませる必要があります。
帰化までの期間を短くするポイント
帰化申請においていち早く進めるためのポイントは、「書類収集〜申請まで」をいかに効率よく済ませるか、ということが挙げられます。特に、都市部においては相談の予約に「1ヶ月待ち」ということもよくあることです。
- 帰化を思い立ったら、すぐに法務局へ相談のための予約をする
→まずは【ここから】になります。しかし、都市部にお住まいの場合、このスタート地点に立つまでに予約が取れず時間がかかります。そのため、思い立ったらすぐに予約の電話をしましょう。 - 法務局の相談員の方に指摘された事項は、すぐに改善をする
→初回の相談の時に、要件を満たしているか確認してもらえます。もし、ここで指摘を受けたらアドバイス通りにすぐに改善しましょう。 - 書類の収集は、一気に済ませる
→特に日本の書類は有効期限3ヶ月のものが多いです。ゆっくりしているとあっという間に切れてしまうため、再度の収集が必要となり二度手間になってしまう場合もあります。
特に母国の書類に取り寄せや翻訳に時間がかかる場合、また出入国の記録や自動車の運転の記録(交通違反の記録)についても入手までに時間がかかる場合があります。日本の役所関係の書類は郵送で取り寄せてもすぐに入手できるため、時間のかかる書類から先に集めるようにしましょう。 - 申請書類の記入に不備はないようにしましょう
→ミスが多いと当然受理してもらえません。間違えないように丁寧に作りましょう。
加えて、申請後も「追加書類」の提出依頼が来ることもありますが、もしこのお知らせがきた場合は速やかに回答・提出するようにしましょう。これも早く許可を得るためのポイントの一つです。
帰化申請は、相談の時点で要件を満たしていない場合はアドバイスをもらえます。また、書類を集めていくうちに、「実は要件満たしていない」ということがわかることも多くあります。
そのため、「早く相談に行く」そして、「早く書類のチェックをしてもらう」ということがポイントなってきます。
また、もし日本語に自信がなく書類の作成に不安がある場合や、平日なかなか休みが取れず書類の収集ができない場合、また、どうしても最速で帰化申請をしたい場合は、手っ取り早く専門家に依頼されることをお勧めいたします。
- 相談時に帰化の申請が可能かどうか確認してもらえる
- 「1回目」の法務局の相談前に、書類リストをもらい、早く書類集めを始められる
→完璧に集まっていれば、「1回目」の相談で受理してもらえます。(何度も法務局に相談に行く必要はありません) - 書類の作成や「帰化の動機書」の書き方の指導をしてもらえる
大きなメリットとしては「法務局に何度も行く必要がない」ことです。
専門家を探す場合は「帰化専門」であることに注目しながら探すようにしましょう。
同じ「行政書士」でも得意分野が違います。
得意分野でない人の場合は、結局、何度も法務局に行く必要が出てきてしまうので注意してください。
まとめ
以上、帰化までにかかる時間を解説致しました。
帰化までには早くても1年以上は時間がかかってしまいます。時間のかかるポイントは法務局への相談(書類の収集)と申請後の審査期間です。早く帰化するためには、いかに早く「申請」するかにかかってきます。
【行政書士からのアドバイス】
帰化申請は時間がかかります。ベストなタイミングで申請することが、帰化までの時間を短縮するポイントです。帰化申請のポイントや申請のベストなタイミングについて気になることがあれば、お気軽にご連絡下さい。