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帰化申請を兄弟のみでする場合の申請方法について

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帰化申請を兄弟一緒にすると申請が簡単になるのではないか、と考えられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。書類の収集の面で、一部の書類を集める手続きを1度に行えるメリットもある一方で、そもそも、兄弟だからと言って「同じ日に同じ法務局で申請できる」とは限らないこともあります。
本編では、兄弟で帰化申請をする場合について解説をしたく思います。

兄弟で一緒に提出するメリットについて

兄弟で申請すると帰化申請が楽になる!?

「帰化申請は家族で提出したら簡単」もしくは「家族が日本にいる場合、帰化申請は家族全員でしなければいけない」といった噂話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際のところは、“その通り”ではありません。このような噂話が出るようになったのには背景があります。

まず、「帰化申請は家族で提出したら簡単」についてですが、「簡単」と言われる理由は2点あります。

家族で申請したら簡単と言われる理由
  1. 帰化に必要な要件が緩和される
  2. 一部の書類を家族で共有することができる

①については、配偶者や親が日本人である場合、家族の要件は緩和されます。そして、家族全員で申請する場合には、申請時点において外国人であったとしても、帰化の要件を満たす人がいれば、その人の配偶者や子供は「日本人」の配偶者や子供とみなされて、要件が一部緩和されることになります。

②については、例えばご両親の結婚証明書や日本の住民票、戸籍謄本など同じ書類を出す場合は、一部書類は重複して提出する必要はありません。加えて、同居されている場合は管轄する役所も同じため、1度赴けばまとめて書類を取得することができます。

以上が「家族で申請する場合は楽になる」と噂される理由になります。

しかし、兄弟で申請する場合は先ほど説明した①のように兄弟のうちの1人が要件を満たしているからと言って、もう1人の要件が緩和されるかというと、そうならないケースがほとんどです。そのため、兄弟1人1人が個々に要件を満たしている必要があります。
また、書類についても「ご両親の結婚の証明書」の取得の手間が1度で済むことや、同居をしていれば役所も1度赴いてまとめて取得することができます。「まとめて取得できる」という点では、個別に申請するよりも書類集めの点においては楽になると言えます。

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ご兄弟で申請する場合、特にお勤めをされている場合には「一緒に申請する」ということが逆に難しいこともあるかと思います。申請の予約をしている直前に1人が仕事の予定が変わったり、体調を崩して申請に行けなくなることも想定されます。共有する書類を2部取得しておいて、不測の事態においては個々に申請できる体制を準備しておくことが望ましいです。

ご兄弟で一緒に申請するメリットとしては、「母国の書類の手配を一度にすることができる」という点と「分からないことを兄弟で相談しながらできる」という点にあります。ただし、同じ日に同時に申請するということがメリットに感じられない場合は、無理して同時にする必要はなく別日に法務局の予約を取られることをお勧めします。

兄弟で一緒に申請できる場合は

法務局には管轄があり、それはお住まいの住所を管轄していてかつ「国籍相談」を行っている法務局でしか、帰化申請は受け付けられません。同じ都道府県内でも、住むエリアによって管轄が異なることがあります。このように、別居をしている場合、そもそも法務局の管轄が違うこともありますので、あらかじめ調べておきましょう。

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【まずは確認!】帰化の要件について

ご兄弟で申請をする場合、帰化の要件についてはそれぞれが満たしている必要があります。「普通帰化」の要件について、確認してみましょう。

住居要件 継続して5年以上日本に住所があること
能力要件 20歳以上で本国法によって能力を有すること
素行要件 素行が善良であること(税金や年金をきちんと収めて、交通違反や犯罪もおかしていないこと等)
生計要件 本人又は生計を一にする配偶者やその他の親族の資産や仕事によって安定して生活を送れること
喪失要件 日本国籍取得によって、母国の国籍を失えることができること。もしくは無国籍者
思想関係 日本政府を攻撃するような思想を持っていたり団体に属していないこと
日本語能力 日本で生活する程度で困らない以上の日本語能力があること

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帰化の審査においてポイントになるのは「今までの在留状況に問題は無かったか」「これからも問題なく日本に在留できるか」「本当に日本に定着して生活するのか」といったことになります。過去に不安があっても、また今後、日本で生活するつもりがない(許可後に母国で定住する)場合も帰化が許可されることはありません。
そのため、日本で安定して仕事をしていて、納税にも問題がなく、また犯罪を犯していないということが大前提になります。さらには、今後も引き続き日本で生活するためにも最低限、日常生活が送れるレベルの日本語能力が求められることになります。

ご兄弟それぞれが帰化の要件を満たしている必要がありますが、必ずしも上記の要件を全て満たしている必要はありません。「簡易帰化」の緩和された要件を満たしている場合もありますので、こちらも確認してみてください。

簡易帰化の要件
  1. 日本人あった者の子供で、引き続き3年以上日本に住所または居所を有する者
  2. 日本で生まれた者で引き続き三年以上日本に住所若しくは居所を有し、又はその父若しくは母(養父母を除く。)が日本で生まれた者
  3. 引き続き十年以上日本に居所を有する者
  4. 日本国民の配偶者(妻・夫)であって、引き続き3年以上日本に住所または居所を有し、かつ、現に日本に住所を有する者
  5. 日本国民の配偶者(妻・夫)であって、婚姻の日から3年を経過し、かつ、引き続き1年以上日本に住所を有する者
  6. 日本国民の子(養子を除く。)で日本に住所を有する者
  7. 日本国民の養子で引き続き一年以上日本に住所を有し、かつ、縁組の時本国法により未成年であつた者
  8. 日本の国籍を失つた者(日本に帰化した後日本の国籍を失つた者を除く。)で日本に住所を有する者
  9. 日本で生まれ、かつ、出生の時から国籍を有しない者でその時から引き続き三年以上日本に住所を有する者

ご兄弟で申請する場合は、「普通帰化」もしくは「簡易帰化」の要件を個々に満たしている必要があります。判断が難しい場合は、法務局または帰化の専門家に相談されるとよいでしょう。
逆を言えば、日本にいる兄弟全員で帰化申請をしなければならないというルールはありません。

まとめ

以上、兄弟で帰化申請をする場合について解説しました。
兄弟で帰化申請をする最大のメリットは「母国の書類を1度にまとめて手配できる」という点、そして兄弟で励まし合って準備ができる点になります。兄弟のうち1人が帰化することで、申請自体の要件が緩和されることや書類が大幅に省略されることはありません。
また、兄弟同時に申請をしようと思っても、そもそもの法務局の管轄が異なることもありますので、法務局に予約をされる際には予め確認をしてから予約をしましょう。

帰化の要件-徹底解説

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東京都行政書士会所属 行政書士(登録番号:20080167) クライアントの視点を第一に、明るい笑顔と前向きな心を大切に日々業務に取り組んでおります。 <経歴> 2011年 立教大学経営学部卒業 2011〜19年 都内の菓子メーカーにて営業職として勤務 2019年 都内の行政書士事務所にて勤務 2020年 行政書士登録 2020年8月 ネクステップ行政書士事務所 開業